平成28年11月16日練習報告書

平成28年11月18日
11月 16日(水)練習内容・連絡事項報告書      
林 茂紀 
【1.練習内容】
(1) 18:20~19:05 林技術委員長の音頭で身体起こし・発声のあと「Vive la compagnie」
田中先生お祝い版のリハーサル。その後、梶田先生指導で「さらば青春」の練習。
田中先生来場とともにお祝いの歌を歌い、福島さんより紅薔薇。先生から満面の笑顔と感謝の言葉あり。
(2)19:10~20:50
<篠田昌伸さんと今回の曲について田中先生より>
余り有名ではないが、すごく腕のある、音楽的に賢い人。皆が余り注目していないところでいい作品を書いてきている。そして今回こんないい曲ができてきた。とてもこの歌を愛して、この音を極めて編曲してあるので、譜面はやさしいが、出来上がらすのは難しい。それがちょうど皆さんによかった。大事なのは、譜面が歌えていればいいのではなくて、この音で何を訴えることができるか。歌は「訴う」から来ている。お客さんに何を届けるかというのが一番大事。そこを大事にしてお客さんを喜ばせていただきたい。
「少年時代」
 ・冒頭の「ah-」は、ただのah-ではだめ。「悲しい」「苦しくてたまらない」ah-でもない。どうする?
 これから先が演奏。2小節にdim.は書いてない、これは作曲者はdim.をしてほしくないということ。
 (T2のD音、錆びている。B1は皆を支えるA音に。)最初から明るい音にするにはどうしたいいか。それは気持ちではなく技術。B1「lululu」の歌い方注意。そこが大事なのではなく次の「ah-」をつくるためのもの。「ah-」に入るタイミングと音程を、譜面通り皆が合わせること。
 ・3小節から B1音程も音色も暗いと注意(何度も練習)B2「ah-」だけ違う音色にならないように。
 どういう音をつくれば「おっ、こういう歌か」とお客が喜んでくれるかが大事。いい声を聞かせようなどという人が一人いるだけで壊れてしまう。「ah-」は「ア」と言わない(これは母音、アという子音はいらない)。口を開けるだけでいい。
 ・10「夏が過ぎ」から18「夏模様」までが一つの音楽(小節ごとではなく)。テンポ軽やかに楽しんで歌う。T1T2「青空に残された」の歌い方(声を聞かせるのでなく「青空に残された、あの夏模様」をどう感じているかをお客に伝えることが目的)。「心は夏模様」の歌い方(「私の心は夏模様だよ」という心の動きを声の姿で伝えるのが歌。いい声を聞かせるのが演奏ではない。「いい声」なんてない、そんなのは邪魔な声。それが一人聞こえるだけでお客は白ける→良くなった、邪魔がいなくなったとHに笑顔で)。
全体で歌う(「顔をほころばせて」と)。「のこされたー」これが気持ちから出ていくように聞こえる技術、それをいつも使う。いつも同じ声で「私はいい声です」と歌っているように聞こえる合唱ほどバカはない。
 ・「こころは」の歌い方(階段を一段ずつ降りるような歌い方をしない、一音一音同じように歌うのも変)
 どうしてそうなるか。心で歌ってない、技術だけで歌っているから。声を出すことが技術ではなくて、どんな歌にするかをいろんな声を使って表現するのが技術。(18小節まででお客の心をつかめるかが勝負)
 ・最初から歌う。「ah-」で嘆かない。T1歌う。「私の心は夏模様」という顔をしたときに出た声が、それを表現する声。3「ah-ah-」は、さらに「そうだよなあ」という歌。いい声を出そうとしない。そんなものはない。名人だって、いい声でなく表現でお客を捉える。その表現をどうするかが技術。
 皆で歌う:「ah-」で最後まで持ちこたえるのは足の指10本で。T1T2:「ah-」に入るタイミングと音程を合わせる。T2は正しい音程でT1を支えること(声を震わせないで)。B2:「ah-」を一人ずつ何度も(高い人、低い人いろいろ)。皆でやって、音程がそろったときに倍音が上の空間で鳴る。誰かが外れたら聞こえなくなってしまう。だから合わせないとだめ。そういう難しいことをやってのけた時にいいコーラスになる。それがこのアンサンブルの唯一の楽しみ。(オレはいい声なんて思っている人は、それをないがしろにするから音程が外れ、汚くしてしまう。)これはすごいこと。そういうことをやろうと志している人たちなんだからすごいはず。自分を謙虚にし、そして他人を壊さないように一生懸命技術を磨いてできた時にハモった喜び、これが合唱の醍醐味。いつもそのことを気をつけていないとだめ。
 ・再度、頭からP6まで歌って、24「呼びかけたままで」に戻り、「ままで」のあと「ー」にビート感が出るように練習。37から「こころはー」伸ばしている間ビートを感じながら次の「夏模様」につなげる。
 ・43~T1「夏が過ぎah-」の音程特訓(「なーつがすーぎレードー」「すーミーレドー」)課題
 ・50~T1「目が覚めて~」お客の耳元でささやくように。T2B1「tutu」はT1の伴奏(邪魔しないように)。
 ・55「星屑の空へ」その意味を表す(美しくてたまらないという)音に。
 ・59 T1「あとさきー」はT2の「おもいでの」で用意しておいてタイミングよく入る。
 ・69からのdim.は、ものすごく大事。(注:前回「も>よ>う」と指示)一番いい顔して(声を震わさないで)歌う。
 ・ラストの「lu-」の入りは「私の心は夏模様」を受けて各パート「ル>―」と弾むようにつくって歌う(頭だけ軽いアタックをつけて、あとは軽やかに)。(このあと休憩)
<合唱することについて>
合唱とは自分を磨き高め周りを高めるために参加する。周りに紛れていい加減なことをやるというのは、あってはいけない。(そういう人は合唱をやる資格がない。ちゃんとやっている人たちを壊している。)人間が集まって何かする時、そこが一番大切。責任をとる。歌えてないのに、それをほっといて歌っているのはけしからんこと。そういう社会は壊れる。一人ではだめだと言う人は、人に頼んで口移しででも覚える。譜面に書いてないちょっと外れた音を出すと、周りの大勢のちゃんと譜面通りいい音を出している人の音を壊してしまう。なぜか。合唱は音響の遊び。音波が整った時に美しい音になる。そこへ崩れた音波が入って揺すぶってしまったら、その美しい波は壊れる。こういうすてきな遊びが合唱。合った時には、合わなかった時とぜんぜん違う世界へ、ボンと皆が入ることができる。その喜び。それを声でやるから、身体がそれを感じる。「合ったぞ、お前とオレの声が合ったぞ!」という歓びが原点であり最後。(それをやる意志のない人は合唱に参加したらいかん。)そのためにはどんな工夫でも(例えばテープにパートの歌を吹き込んでもらったりして、それを毎日聞いて覚える。頼んで口移しで覚える等)すること。そうして難点を乗り越えて皆と一緒に素晴らしい音を極める遊び、その高級な遊びに参加する資格を持った人どうしでやらないと、例えば周りがよく歌っているから、自分はいいやという人がいたら、周りを壊すだけでなく全部が壊れる。その代わり合ったときには、とんでもない素晴らしいものができる。歳とったからと言って、いいものを追求する心に変わりはないはず。だが歳とると声がうまく歌えなくなってくる。その分、余計努力しないと皆に迷惑をかける。迷惑かけっこしているような演奏会に誰が喜んで来るか。誰が喜んで帰ってくれるか。なめたらあかんよ、お客さんを。
「さとうきび畑」
・冒頭の6小節は「うわーすてきな音楽が始まったぞ」と思わせるところ。T2B1の練習。5「la-」に入ってからしょぼくれないこと。あごをちゃんと開いて(下ろして)。全体:cresc.のとき「オレはcresc.してるぜ」と聞こえるのはよくない。「la-」で一番美しくなるように。そこで「ア」と言わない。何も言わないで顎を下ろして出した音が「a-」(何度も指摘)。足の指で支えて。
・T2「lululu-」の歌い方。「ろ」でも、平べったい「る」でもない音で(「O」の口で「る」と)。声を揺すらずに歌う練習。
・5「la-」各パートの音程で互いを包み合う。
・8~「ざわわ」って何の音?「風の音」それなら「ざわわー」というのは変。自分たちで風に揺れるさとうきび畑を想い浮かべて、音でつくって遊び、お客にそう想わせる。T系の「uh-」は風を表現する。
・14~B系「かぜが通り抜けるだけ」でこんなにすてきなことが起きるんだという歌にする。
・17~T系「夏のひざしー」で平べったく突っ張ると、その感じが出ない(練習)。
B系:「なーかーでー」はIn tempoで(遅くしない)。「でー」が5度でハモるように。
全体:dim.は24小節に入ってから。
・26~「ざわわ」子音(Z)を長めにする。平仮名でなく「風の通り抜ける音」にすると、とってもすてきな音楽になるところ(あちこちから「ざわわ」が聞こえてくるしかけがしてある)。B系:気持ちだけでやるとテンポが遅れる。T1:33「ah-」を大きくして主旋律を壊さないように。
・39~「夏の陽ざしのなかで」は、目に見えるように表現する。そう印象づけるように歌う。
「なーかーでー」rit.せず、その先が大事(T1T2練習)。その後の間奏の間で心が冷めないように、次へつなげていく。           
・48~「あの日鉄の雨に打たれ」T1T2練習したあと、全体で最後まで歌った。

【2.連絡事項】
*「第55回定演チラシ」および「チケット希望枚数調査表」が配付された。
①山下代表から、「今回は70周年記念定演でもあり、チケット配付時期を前倒ししたいと考え、チラシ印刷を1カ月早めた。その関係で記載内容に一部未確定項目が含まれていることをご了解いただきたい。」との説明があった。
⓶石橋821委員から、「チケット希望枚数調査」について次の通り説明があった。70周年記念ということで一般のチケット希望者に加え招待者等も増えると考えられる。希望数申し込みに当たっては、必ずお越しいただける方に厳選したものにして欲しい。
*吉里幹事長から、次週練習会場が、「阿倍野市民学習センター(午後1時から)」であることの再確認があった。
【3.配付資料等】上記定演チラシおよびチケット希望枚数調査表
【4.出席者数】(練習会場:513会議室)
T1:10名、 T2:13名、 B1:12名、 B2:13名、合計 48名
【5.次週 11月23日(水・祝)の練習予定】
 上床指揮者「グリーグ男声合唱曲集」から「若者 オーレ」「マリアの歌」「男 彼こそ」
 鮎川指揮者「花に寄せて」から 1・2・3
以上