当団は昭和22(1947)年7月9人の先輩によってスタートし、
歌の好きな男声を広く迎えて大阪を中心に活動する一般合唱団です。
昨年(2017年)は創立70周年の年にあたり、ますます盛んに合唱を続けています。
この歴史の中で、昨年亡くなった作曲家多田武彦氏は初期の団員であり、
指揮者として当団の力量を三段跳びで引き上げてくださいました。
また、東京混声合唱団桂冠指揮者田中信昭先生に昨年まで
17年にわたりご指導をいただきました。

最新情報

第56回定期演奏会を開催しました。

開催時期:2018年3月4日(日)

 ■開催場所:いずみホール
 ■演奏曲
  ・⓵バルトーク「四つの古いハンガリー民謡」コダーイ「孔雀」「カラドの歌」
     指揮:上床博久
  ・②愛唱曲集: 箱根八里 早春賦 ともしび Shenandoah トルコの乾杯歌
     指揮:鮎川伸夫 ピアノ:福島久仁子
  ・③男声合唱組曲「雨」 多田武彦/作曲
     指揮:上床博久
  ・④「そのひとがうたうとき」 谷川俊太郎/作詩 松下耕/作曲
     客演指揮:梶田慶太 ピアノ:福島久仁子

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お亡くなりになられた多田武彦さんへの鎮魂の気持ちを込めたステージとすることができました。

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【謹 告】
. 当団が本演奏会で演奏する男声合唱組曲「雨」の作曲者であり、当団元指揮者の多田武彦氏は、平成29年12月12日、天寿を全うし逝去されました。享年87歳。
.  なお、後掲の2017年12月28日付、親族一同名義による長男治彦氏からの手紙文を併せてご高覧くださいますようお願い申し上げます。
.                                                                                     平成30年2月
.                                                                                                     アルマ・マータ・クワイア

多田武彦さんを偲んで

.  男声合唱組曲を中心に幾多の名曲を世に送ってこられた私たちアルマの大先輩・多田武彦さんがお亡くなりになった。
.  私たちは毎年のように多田さんの作品を演奏し、そのたびに多田さんからご批評、ご助言をいただいて、向上の糧としてきた。
.  今回の定期演奏会では、組曲「雨」を演奏するが、この組曲の作曲当時、多田さんご自身が「私は今後いつでも作曲の筆を折っていいと思った」とおっしゃり、「とりわけ第6曲『雨』は、私の臨終における鎮魂歌として私の心の奥深く刻み込まれてしまった」と述べられているほど、多田さんにとって大切な曲であり、名曲である。
.  これを多田さんにお聴きいただいて教えを受けたいと思っていた矢先のご逝去で、本当に多田さんへの鎮魂歌として歌わなければならなくなってしまった。心中、滂沱の涙を禁じ得ない。
.  多田さんは大学在学中、京都大学男声合唱団の指揮者として活躍し、昭和28年3月卒業と同時にアルマに入団された。
.  アルマでも先輩に推されて直ちに指揮者となり、関西合唱コンクールで上位入賞に導くなど当団の水準を大きく引き上げられた。
.  この時期に男声合唱組曲「柳河風俗詩」、同「富士山」、同「雪と花火」、同「月夜孟宗の図」、同「中勘助の詩から」を作曲されている。
これらはいずれもその後全国の多くの合唱団で繰り返し演奏され、名曲中の名曲として今に残っている。
.  多田さんは男声合唱の作曲家としては、その演奏される作品数、演奏回数などにおいてその右に出る人がなく、銀行勤務の傍ら、作曲家として世に出てから実に60数年間にわたって人気作曲家としての地位を保ち続けた稀有の作曲家である。
.  昭和32年、転勤によって東京へ行かれた後も、今日に至るまでアルマのためにいろいろとお心遣いをいただき、ご指導をいただいた。厚く感謝し、お礼申し上げたい。
.  男声合唱組曲「雨」の終曲「雨」(詩・八木重吉)は次のようにうたう。

「雨のおとがきこえる 雨がふっていたのだ。 あのおとのように そっと世のために はたらいていよう。雨があがるように しずかに死んでゆこう。」と。
.  旧職の銀行員としても、作曲家としても、世のために渾身のはたらきをして、静かに去って行かれた多田さん…。
.  惜別の情は一入(ひとしお)です。アルマの大先輩・多田武彦さんは私たちの誇りです。これからもずっと多田さんの歌を歌い続けます。
安らかにお眠りください。ご冥福をお祈りいたします。

.                                                                      アルマ・マータ・クワイア団員一同

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《多田治彦さまからの手紙》